加齢と不妊

加齢と不妊

2023.06.02

晩婚・晩産化が進み、加齢による不妊が増えています。個人差はありますが、女性は30歳を超えると自然に妊娠する確率が徐々に低下し、35歳くらいから急速に低下します。その一方で子宮筋腫、子宮内膜症、子宮がん、乳がんなどの婦人科疾患にかかるリスクが高まり、妊娠をさまたげる要因は増えていきます。45歳を過ぎると体外受精や顕微授精を行っても妊娠する可能性は限りなく低くなります。また、妊娠したとしても35歳以上の高齢妊娠・出産では流産・死産、ダウン症などの胎児異常の確率が高くなるとともに、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、前置胎盤、陣痛異常、帝王切開率の増加など産科的リスクも高まります。
妊娠・出産を考える時、就学・就労状況、パートナーの状況など個別の状況を考慮する必要があり、また生き方の価値観が多様化しつつある現在において、晩婚・晩産化の流れは、当面変わりそうにありません。しかし、子どもがほしいという希望があるならば、年齢が高くなるほど妊娠・出産のハードルが高くなることを念頭に置きつつ人生設計を立てることも大切です。

加齢による妊娠・出産のリスク

  • 妊孕性の低下(卵子の数の減少、卵子の質の低下、内分泌機能の低下)
  • 婦人科疾患にかかるリスクの増加(子宮筋腫、子宮内膜症、子宮がん、乳がんなど)
  • 生殖補助医療による妊娠率・生産率の低下・卵子の染色体異常の増加
  • 不妊症の増加・流産・死産、ダウン症などの胎児異常の確率の上昇
  • 妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、前置胎盤、陣痛異常、帝王切開率の増加など産科的リスクの上昇

recommend ほかの記事を読む

そのほかのご案内