二人目不妊について

二人目不妊について

2023.06.01

二人目不妊の悩み

電話相談に寄せられる二人目不妊の悩みには、「計画通りに二人目ができない」「友人に二人目ができてあせる」「『二人目はまだ?』と聞かれたり、妊娠の話を聞くと気分が落ち込む」「二人目があきらめきれない」など、一人目不妊と同様の悩みがみられます。
一方、二人目不妊ならではの悩みもあります。「一人目ができたのだから二人目も妊娠して当然」という認識があることから、妊娠しないことにジレンマを感じ、深く悩まれるともいわれます。「一人目ができたのに、不妊ということがあるのでしょうか」といった相談に見られるように、二人目不妊の存在自体があまり知られていないことも影響しているかもしれません。
また、第1子を育てながらの治療となることから、治療にかけるエネルギーや経済的負担が限られるなど、子育てと治療の両立に悩まれることも、二人目不妊の悩みの特徴です。
第1子を不妊治療で出産し、二人目を希望している場合には、「また不妊治療をしなければならないと思うとつらい」「一人目は不妊治療でできたが、今回は不妊治療でもうまくいかない」などの悩みが聞かれます。
二人目を望む理由は、一人っ子はかわいそう、跡継ぎの男の子(女の子)が欲しい、家族4人という形を思い描いている、夫や家族が望んでいるなどさまざまです。一方、子どもが一人いることで、「子どもは一人がいるんだからいいじゃない」「贅沢な悩み」ととらえられるなど、悩みを理解されにくいという特徴もあります。しかし、子どもを授かりたいのに授かれない、希望がかなわないという意味では、一人目不妊と同様といえます。

二人目不妊の原因

原因として以下のようなことが考えられます。

年齢の変化妊娠経験や子どもの有無にかかわらず年齢が高くなると妊娠率は低下します。二人目を希望する場合、一人目の出産から年数が経過している場合や、第1子妊娠がすでに高齢である場合、第2子希望年齢が更に高くなっていることなどから、一般的な年齢の変化が関与していると考えられます。
年齢とともに、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症、卵巣腫瘍などの婦人科疾患が増加することも関係します。また、妊娠したとしても、流産率が上昇していきます。
子宮・卵管環境の変化第1子出産後の子宮内感染や、流産手術を受けることで、子宮や卵管の癒着を起こし、子宮因子や卵管因子の不妊となる場合があります。 
本来は不妊もともと妊娠しにくい原因があったにもかかわらず、第1子をたまたま妊娠・出産し、第2子はなかなか授からない場合も考えられます。
パートナーの変更第1子の出産後、パートナーが変わることで不妊となる場合があります。
一人目ができているので、原因は相手にあると思われがちですが、お互いの免疫学的相性が合わないことで起こる免疫因子の場合もあります。
一人目出産後のセックスレス「妊娠を機に性生活が変わってしまった」「育児に追われているうちに、性生活がなくなってしまった」など、妊娠・出産を契機に性生活が変化し、妊娠のチャンスが減ってしまうことも多いようです。

二人目不妊の治療

二人目不妊は、身体的な面では、原発性不妊とほぼ同じ原因で起こっているといえます。そのため、治療は原発性不妊症と同様です。

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【引用・参考文献】
1)河崎環(2002):「ふたりめが出来ない。どうして?静かなる第二子不妊」.総合情報サイトAll About(アクセス:2013.12.21)
2)産婦人科の基礎知識:http://www.san-kiso.com/futarime.html(アクセス:2013.12.21)

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